再び新興国の危機か?

Arugentian Peso2014年1月24日の金曜日に世界のマーケットは大きく下げました。特に、大規模な崩落はアルゼンチンペソでした。

ウォールストリートジャーナルは次のように報じています。

「23日は、取引開始当初こそ1ドル=7.14ペソを付けていたものの、わずか数時間で8.50ペソまで下落した。下落率が20%近くに達したことを受け、アルゼンチン中銀がドル準備を売却してペソの急落を抑えに掛かった。電子為替取引市場のMAEによると、中銀の介入を受け、ペソは7.75ペソまで持ち直して取引を終えた。前日比では8%安となり、1営業日の下落率としては同国で2002年に起きた通貨危機以来の大きさとなった。年初来では約19%下落しているが、(違法両替商などが使う)非公式レートの下落率はこれを上回る。」

アルゼンチンの株価は、2013年に世界一上昇したと、先日のブログでご紹介したばかりですが、それが必ずしも良いばかりではないことも知っておく必要があります。アルゼンチンの経済成長率は年間1.7%で日本とたいして変わらないわけですが、物価上昇率は25%程度と見られています。2001年にはデフォルト宣言をした、曰く付き南米国家です。

アメリカの景気回復と共に、米国金利の上昇が予想されます。すると、今まで新興国に流入していた海外資金が、反転して流出に転じます。すると、新興国の株価が下がり、債務は膨張して、一気に財政危機が進むという構図です。これは1997年の新興国の通貨危機を連想させるものと警告を発する専門家もいるのですが、果たしてどうでしょうか?

1997年と現在2014年の新興国は状況が異なります。通貨危機のときの教訓から、新興国は外貨準備を積み上げてきました。この10年間に新興国の外貨準備高は約3倍になっています。ですから、多少の外貨流出には防衛策はできているのです。さらに、新興各国の経済状況も一様ではありません。新興国経済の専門家であるMr.Shearingは、新興国は5つのグループに分かれるとFinancial Timesに語っています。

1、もっともぜい弱で深刻な状況にある新興国。
アルゼンチン、ウクライナ、ベネズエラ

2、借金が多くて、莫大な財政赤字を抱えており、米国のテイパリングの影響を受けやすい新興国。
トルコ、南アフリカ、インドネシア、タイ、チリ、ペルー

3、過去の遺物と闘っているが、欧米のテイパリングの影響を受けにくい新興国。
ハンガリー、ルーマニア

4、国内の経済政策に課題がある新興国。
ブラジル、インド、ロシア、中国

5、米国の景気回復から好影響を受ける新興国。
韓国、フィリピン、メキシコ

アルゼンチンの近未来は厳しいものの、それだけで新興国のすべてがダメになるというのは、心配のし過ぎと言えるでしょう。
私は、アルゼンチン、トルコ、南アフリカ、インドネシアを買い続けます(笑)。

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