米国不動産の好調は財政の崖不安を飲み込めるか?

アメリカでは、大統領選挙が終わってから株安が続いていました。いわゆる「財政の崖」が、アメリカを再び不況の谷底に突き落とすのではないかという不安から株式が売られてきたからです。この10日間で5%も下げました。

昨日のニューヨークでは、久しぶりに大きく反発しました。不安を跳ね返したのは、やはり不動産市況の明るい状況でした。

全米不動産業者協会(NAR)が発表した10月の中古住宅販売件数 (季節調整済み、年換算、以下同じ)は、前月比2.1%増の479万戸。エコノミスト調査の予想を上回りました。専門家は「住宅は安く、借り入れコストも低い。融資を受けられるのであれば、購入には非常に良い機会だ」と指摘しています。

中古住宅価格も前年同月比で11.1%上昇していますし、中古住宅在庫は前月比1.4%減の214万戸と、2002年12月以来の低水準。販売に対する在庫比率は5.4カ月と、9月末の5.6カ月から低下し、06年2月以来の低水準となっています。

全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが19日発表した11月の米住宅市場指数 は46と、前月の41から上昇して、実に2006年5月以来の水準。

NAHBのバリー・ルテンバーグ会長はこの日の発表資料で、「差し押さえ住宅や投げ売り物件の在庫が全体的に縮小し始める中、建設業者からは新築住宅の需要が増えているとの報告を受けている」と説明。「現在の有利な価格や金利水準を利用しようと、これまで様子見だった消費者の多くが購入に前向きになっている」と指摘しています。

中古住宅の販売、新築数の増加、価格の回復と、アメリカの住宅市場の改善を裏付ける数字が、これだけ続いて発表されるのは、本当にリーマンショック以来です。あとは政治的な妥協が整えば、今年はにぎやかなクリスマスが訪れることでしょう。

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